事前インタビューを通して(1)

今回のフォーラムに向け、これまでに約10名のプログラム履修生や現役生に対し、インタビューを行ってきました。

リーディング履修生であればキャリア形成のあり方にはある程度の共通性があると想像していたのですが、インタビューを通して、驚くほど多様であることに気がつきました。



研究活動、プログラム、自主活動、どれをとってもみんな違う。

登壇者をはじめ、リーディングプログラムに参加している学生は、1)実験や学会発表、論文執筆といった通常の研究活動に専念する中、2)各リーディング大学院のプログラムのコースワークをこなし、3)その上、様々な自主活動も行っています。そして、そうした活動と自身の価値観や志向といった内的要因の相互作用の結果として、キャリアに対する答えを導き出していると感じました。


加えて、その中での優先度の立て方、選択肢の広げ方、目標となるキャリアの定め方と定まる時期、それを実現させるための戦略、プログラムのリソースの活用の仕方など、どれをとってもそれぞれ異なり、そこには「プログラムに参加してこうなった」という単純な因果関係には還元できない多様性があると感じたのです。そして時に悩み迷いながらも、自分なりの答えを出すために一生懸命に思考した結果が現在に繋がっています。


「正解はない」

この、当然のようで忘れがちなことを改めて実感したことが、本分科会のテーマである「はかせだもの、みんなちがってみんないい」というテーマに繋がりました。「正解はない」なかで「自分にとっての正解」を導き出そうともがく現役生に対して、エールとなるような企画にしたい!という思いが込められています。


外的プロセスと内的プロセスの相互作用に迫る!

これまでのインタビューでは、『外的なプロセス(実際の活動の履歴)』と『内的なプロセス(動機などの思考過程)』の相互作用を探り、各インタビューイーがどのような経験を通してどのように考えを深め、最終的な進路選択に至ったのかを分析しました。キャリア形成とその実現を達成する上で、そのような活動に、どれくらいの時間やエネルギーを割くかという組み合わせは一人一人全く異なります。


フォーラム当日は、所属・専攻・進路の異なる登壇者がどのようにセルフマネジメントを行っていたかについても、失敗談や成功体験を含め、お話を伺う予定です。各登壇者のストーリーの中に、自分自分のキャリアを切り開くための"意思決定”のヒントを見つけていただければ、と思います。

リーディングフォーラム2017学生企画 - はかせだもの みんなちがって みんないい

博士課程教育リーディングプログラムフォーラム2017内で開催される学生企画(10月21日開催)の広報ページです